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Thinking Machinesがオープンウェイトモデル「Inkling」公開 — 975Bパラメータ・41B活性のMoE

Thinking Machinesが975B総パラメータ・41B活性のMoEモデルInklingをオープンウェイトで公開。1Mトークンコンテキスト、マルチモーダル対応、Tinkerでファインチューニング可能。GPT-5.6 SolやClaude Fable 5と比較したベンチマーク結果も紹介。

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Thinking Machinesがオープンウェイトモデル「Inkling」公開 — 975Bパラメータ・41B活性のMoE

Thinking Machinesがオープンウェイトモデル「Inkling」公開 — 975Bパラメータ・41B活性のMoE

2026年7月15日、Thinking Machinesがオープンウェイトの大規模言語モデル「Inkling」を公開した。Hacker Newsで583ポイントを獲得し、AIコミュニティから大きな注目を集めている。本記事ではInklingの仕様、ベンチマーク結果、そして開発者にとっての実践的な意味を解説する。

Inklingの基本スペック

InklingはMixture-of-Experts(MoE)トランスフォーマーアーキテクチャを採用し、975Bの総パラメータのうち41Bのみを活性化する。コンテキストウィンドウは最大100万トークンに対応。テキスト、画像、音声、動画の合計45兆トークンで事前学習されている。

同時に、より軽量な「Inkling-Small」(12B活性パラメータ)のプレビューも公開された。同じレシピで学習されており、低コスト・低レイテンシで強力な性能を発揮する。

オープンウェイト戦略の意義

Inklingの最大の特徴は、完全なウェイトが公開されている点だ。Thinking Machinesは「人々が自分たちのものにできるように」と説明し、Hugging Faceでモデルウェイトを公開。さらに自社のファインチューニングプラットフォーム「Tinker」でも利用可能で、開発者はInklingをベースにカスタムモデルを構築できる。

Thinking MachinesはInklingを「今日利用可能な中で最も強力なモデルではない」と正直に認めつつ、マルチモーダル能力、効率的な思考制御、Tinkerでのファインチューニング容易性の組み合わせが、カスタマイズのベースとして優れていると主張する。

ベンチマーク結果

Inklingはテキスト、エージェント、マルチモーダル、音声の各ベンチマークで競争力のあるスコアを示している。比較対象にはNemotron 3 Ultra、GLM 5.2、GPT-5.6 Sol、Claude Fable 5が含まれる。特定のベンチマークで最強というわけではないが、全分野でバランスの取れた性能を発揮する「ジェネラリスト」として設計されている。

特にエージェント的なコーディングとツール使用において、オープンウェイトモデルの中ではトップクラスのスコアを記録。トレーニング時には様々なコーディングハーネス内で動作するよう学習され、ツールセットとスキーマをランダム化することで特定のハーネスへの依存を低減している。

自己再学習デモ — Inklingが自分自身をファインチューニング

Thinking MachinesはInklingのカスタマイズ可能性を示すため、モデル自身に自分をファインチューニングさせるデモを公開した。InklingはTinker上で自らのファインチューニングジョブを書き、実行し、結果を評価した。この「自己再学習」デモは、OpenCodeハーネス内で動作し、7つのステップで進行する。

開発者にとっての意味

Inklingのリリースは、オープンウェイトモデルの新たな選択肢を意味する。GPT-5.6 SolやClaude Fable 5のようなクローズドモデルと比較して、Inklingは完全なカスタマイズが可能。企業は自社データでファインチューニングし、特定のユースケースに最適化できる。

特に注目すべきは、Inklingが「思考の努力量(thinking effort)」を制御できる点だ。タスクの複雑さに応じて推論コストを調整できるため、単純なタスクには低コスト、複雑なタスクには高精度と、使い分けが可能になる。

まとめ

Inklingは「最も強力なモデル」ではなく「最もカスタマイズしやすいモデル」として位置づけられている。オープンウェイト、マルチモーダル、効率的な思考制御、Tinkerでのファインチューニング対応という4つの特徴が、企業や開発者にとって実用的な選択肢となる。今後のモデルファミリーの拡充も予定されており、オープンウェイトAIの新たな流れを作る可能性を秘めている。

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